その日、私の屋久島旅行3日目の2012年9月30日に三岳酒造さんを訪問しました。
屋久島への出発前、大阪で三岳酒造の佐々木社長にアポを取ったのですが、佐々木社長は多忙で、私の滞在中はこの9月30日(日)の午後しか空いていないと事務の方から伺いました。
さらに、佐々木社長は当日、幼稚園の運動会の主賓で午前中は無理だということで、お会いする時間は当日の午後2時に佐々木社長にお電話して決めるという手筈を事務の方がしてくださいました。
しかし、当日は島に向かう交通、特に船はすべて欠航していましたので、30日の午前中に佐々木社長の方からお電話を頂きました。屋久島に来れているのか心配で電話したとのこと。
佐々木社長の電話での第一印象は気さくな方だなあというものでした。
そのお電話で訪問の時間が16時に決まりました。
16時少し前、県道77号線沿いにある「三岳酒造」さんに到着。
事務所にお伺いしたら、佐々木社長は同じ敷地内にある工場のほうに行かれており、社長の娘さんが呼んできてくださいました。
1時間ほど芋の搾りかすのメタン処理施設の話や新工場の話、三岳、延いては本格焼酎への想いをお伺いしました。
いろいろ勉強になりました。ありがとうございます。
事務所を後にし、事務所裏のメタン処理施設を見ながら、工場見学をさせていただきました。
まずは、佐々木社長から敷地内の工場全体の建屋の配置をレクチャーしていただきます。
スリッパに履き替え、まずは蒸留までを行う工場に入ります。
入り口を入った目の前に一次もろみの貯蔵甕があります。そのエリアを通り越し奥に進むと奥の壁際に、麹を作る機械が設置されています。
原料米を「洗米・浸透→水切り→蒸し→放冷→種付け→製麹→麹」まで担っている機械です。
出来上がった麹に水と酵母を加え一次もろみを作るために、先ほど通過した甕やタンクに仕込みます。三岳酒蔵さんでは一次もろみを作るのに甕とタンクを併用しているとのことです。
このタンクと甕はコンピュータで温度管理されており、発酵が進みタンクや甕の内部温度が上がると自動的に冷却する仕組みになっています。
タンクの方は外壁が二重になっておりその外壁に水を流すことで温度を下げます。甕のほうは真ん中に水が循環している冷却棒を挿入して温度を下げます。
さて、一次もろみ製造とは別の工程で、二次もろみを作るのに必要な芋の準備があります。
麹を作る壁際の機械の奥に原料の芋を加工する部屋があります。
原料のさつま芋を「原料処理→蒸し→放冷→粉砕」する部屋です。
原料処理は手作業です。さつま芋を洗って頭とお尻を落とし、さらに色が変色しているところも切り落とします。
それを蒸し釜にいれ、ここからは自動で粉砕までこの機械がしてくれます。
この粉砕した芋と一次もろみと水を二次もろみ発酵用のタンクに入れます。
三岳酒造さんには二次もろみ用のタンクが54基あります。
このタンクももちろんコンピュータで温度管理がされています。
二次もろみが完成するとタンクの横にある蒸留機で蒸留をします。蒸留は1日2回行われ、1回に付き、蒸留だけで3時間半、前準備、後作業を入れると4時間半は掛かります。
蒸留が終わるとこの建屋とはお別れです。
隣接する貯蔵庫のほうで3ヶ月ほど熟成させます。
この段階で、検定・ブレンド・濾過や精製が行われます。
また、この貯蔵に関しては社長はこだわりを持たれていて、ステンレスのタンクは使わず、ホーローもしくは樹脂の樽を使用しているそうです。
後は、瓶詰めの工程になるのですがそらは事務所の横の建屋で行われているとのことです。
以上が工場見学記となりますが、工場見学後、工場の一角にある品質を管理している部署も見せていただきました。温度管理やアルコール度数管理など多くの方が品質を保つため、はたまた品質を上げるために居られ、熱気を感じました。
駆け足でしたが工場見学が終了しました。
工場の外で、新工場建設の際、芋の搾りかすを自由に持って行って貰うポンプを工場の横に設置したというお話を伺いました。メタンの処理施設で全部処理できるが、今までお世話になった畜産業の方が無料で持っていっても良いように作られたそうです。
本当にいい話だと感心しました。
最後に佐々木社長と記念撮影をしお別れしました。
また機会があれば佐々木社長とお会いしたいなぁと思います。
この訪問記は検証いただいたわけではありませんので、私の思い込みで記述し間違っていることも多々あるかも知れません。その場合はご容赦願います。
私の勘違い等お気づきの点があれば、ご連絡いただければ幸いです。
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